コンテック CONPROSYS©はもっと便利に、もっと身近に TMテレメータ


完全プログラムレスで実現、遠隔監視に特化した新シリーズで明日から設備IoT
発売から5年目を迎えた産業IoTソリューション CONPROSYS©は、導入形態に合わせてさまざまなシリーズを展開、ファクトリーオートメーション(FA)の分野を中心にお客様の設備や製品のIoT化プロジェクトに貢献してまいりました。本稿では、遠隔監視の仕組みがすぐに導入できるとして、発売以来好評を博す新シリーズ「CONPROSYS TM テレメータ」について、身近な機器のIoT化をテーマにセンサーの選定方法を交えて紹介します。
IoTシステムの導入に伴う新たな課題
IoTシステムには非常に多くの構成要素があります。遠隔地にある設備の温度だけを監視するシステムで考えてみても構成要素は、温度を信号にするセンサー、それをデータ化する計測機器、情報を運びやすく変換するゲートウェイ機器/コントローラー、データ通信の経路、そしてデータを蓄積・表示するソフトウェアとなります。規模はさておき、運用を含めてすべてを一から作るのは大変ですし、多岐にわたる知識をお持ちの方は非常に少ないのが現実です。 これらの課題を解決する産業用IoTデバイスとして、センサーやPLCからのデータ収集、上位ネットワークへのデータ送信、通信プロトコルのコンバートといった、いわゆる「IoT機能」を標準化し、設定だけで遠隔監視システムが構築できることを目指したのがCONPROSYS TM テレメータシリーズです。
遠隔監視に特化、完全プログラムレス
CONPROSYS TMテレメータシリーズ(以下、TMシリーズ)は、「センサーからのデータ取り込み」、「ファイル保存」、「監視通報」、「Webモニタリング」、「イベント監視」、「外部機器通信機能」といった遠隔監視システムに必要な機能を標準搭載したIoTデバイスです。設定からモニタリングのすべてのオペレーションがWebブラウザーの操作のみで完結、完全プログラムレスで遠隔監視をクイックスタートできます。
簡単な設定だけですばやく遠隔監視をスタート
TMシリーズは、デジタル入出力、アナログ入力、カウンターの信号入力端子を標準装備しています。センサーやアクチュエーターから直接データ収集が行えるほか、Modbusマスター機能を搭載しているため、各社のPLCや当社のリモートI/O CONPROSYS nanoシリーズを始めとするModbusスレーブ機器と通信を行うことができます。収集したデータは、標準搭載された画面作成ソフト CONPROSYS HMIを使いグラフィカルに表現でき、LANまたは3Gにつながった端末の各種ブラウザーから遠隔モニタリングが可能です。これらの設定も運用もすべてWebブラウザーからの操作のみで完了します。
当社クラウドデータサービス CONPROSYS Cloud Data Service 2(以下、CDS2)にも対応しており、多拠点を統合する監視システムにも発展が可能です。エネルギー発電、水処理プラント、ビルオートメーション分野で高まっているリモート監視ニーズに対して、定期巡回の手間を大幅に減らすばかりか、異常時にスマートフォンやPCへメールで通知することで迅速な保守対応に繋げ、TCO(Total Cost of Ownership)削減に寄与いたします。
身近な設備監視のIoT活用例
ここで2019年4月に東京ビッグサイトで行われた第8回 IoT/M2M展【春】で注目を集めたデモ「汎用センサーでコーヒーメーカーをIoT化」を紹介します。
コーヒーメーカーを設備と見立て、稼働監視などでよく使われているセンサーを取り付けます。コーヒーを淹れるときの機器の状態を各種センサーが感知し、TMシリーズがそれを監視します。例えば、コーヒー豆を入れるためのカバーを開けると近接センサーが作動し、開閉を検知します。開閉を検知すると担当者にメールを送信し、開閉を通知します。トレイにカップを置くと光電センサーが反応し、カップの存在を検知します。
コーヒー抽出のスイッチをONにすると加熱が始まりますが、RS-485で接続する電流センサーがそれを検知することで、コーヒーメーカーでは抽出の過程で電流が大きく変化していることが分かります。設備の電流/電力を測ることで「動作中」「待機中」なども判断できます。ほかに、水位スイッチや温度センサーを取り付けることにより、コーヒーメーカーの水の残量も監視可能、稼働中の機器の温度も測定できます。
また、設備の稼働状態だけでなく実績管理も行えます。カップを取り出すと光電センサーが反応し生産実績は+1になり、WebブラウザーからCONPROSYS HMI機能で作成されたモニタリング画面に実績を反映します。CONPROSYSの魅力的な標準搭載機能のひとつであるHMI機能はお客様独自のモニタリング画面を簡単に作成することができます。
さらに、監視した内容はクラウドサービスにも広がります。コンテックが提供するクラウドサービス CDS2(ご利用にはオプション契約が必要です)にも設定だけで通信連携し、多拠点の統合監視にシステムをアップグレードすることを可能にしています。
ここまで紹介した機能は設定も運用もWebブラウザーの操作だけで実現しています。
展示会場でのデモブースでは産業用IoTデバイスにもかかわらず高度な技術者に頼ることなくシステムの導入ができることから、TMシリーズがもたらす利便性をより身近に感じていただきました。
今後の展開
遠隔監視は、これまでエネルギー関連や水処理、社会インフラの分野を中心に広がってきました。ここ最近では、自動車、電機、半導体の分野にも広がり、既存の工場設備や生産ラインの機器・ネットワークとはまったく別系統として、影響を与えない形で遠隔監視の仕組みを導入したいというニーズが出てきています。コンテックは、こうしたニーズにTMシリーズでお応えしていくとともに、今後も多様化していくIoTシステム導入の課題解決を支援、追及していきます。進化を続けるCONPROSYS、そしてコンテックのIoTソリューションにご期待ください。
CONPROSYS TMテレメータカタログダウンロード
CONPROSYS TMテレメータPDFをご用意いたしました。
(PDF:770KB)
ぜひご参照ください。