制御機器、電子部品、IoTプロダクツでソリューションを提供する専門商社

English中文(簡体字)

ケーブル・ハーネス加工はタカギコネクトへご相談ください

MCSA 電流解析による正確なモーター故障予知|シュナイダーエレクトリック

Product Search(プロダクトサーチ)

シュナイダーエレクトリックが提供する予知保全サービス「EcoStruxure Asset Advisor for Rotating Equipment(以下、EAA)」のご紹介です。EAAは、MCSA(Motor Current Signature Analysis)という技術を使い、モーターの予知保全を行う一連のサービスとなります。

MCSAは「モーター電流シグネチャ解析」または「誘導電動機電流徴候解析」といった電流値を用いた手法となり、従来の温度センサーや振動センサーを利用した手法とは違ったアプローチで機械的、電気的障害を検出します。

ドライブトレイン全体で発生する機械的、電気的障害を検出可能

図1. ドライブトレイン全体で発生する障害を検出
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

電流値は、モーターとモーター主電源の間の三相からクランプで取ります。図1.にはVFDとありますが、INVでも直入(じかいれ)でも使用可能な仕様となっています。ここからとった電流値を解析すると、モーター周りの異常はもちろんのこと、図のように、減速機、その先の駆動機器の異常も検知できます。

  • 基本的にはAC3相モーターが対象になります。 高圧(3000Vや6000V等)も対応。
  • サーボとDCモーターは不可。

検知可能な異常

図2. 検知可能な異常例
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

さらに、シュナイダーのサービスですと、一つのロガーでMCSAを駆使することにより、34件の異常検知が可能となっています。例えばモーターの基本的な異常の兆候はもちろん、ソフトフットのずれなどもも見れます。本当はねじを締めればいいものを、振動センサーで拾ってしまったりして、原因が分からずモーター交換。無駄なメンテコスト、オーバーメンテナンスの無駄がなくなったり。

また、モーターだけじゃなく、カップリングからその先の駆動機器の異常も検出可能です。ギアボックスを使っていればギアボックス周りの異常、ベルト駆動だとチェーンの緩みや、プーリーの芯ずれ等が見れます。つまり、原因がわからないと無駄なコスト、オーバーメンテナンスしてしまったり、いきなりモーターが止まって、ダウンタイムを生んでしまう、この無駄なコストを抑えられるシステムとなっております。

  • あまり構成が複雑なものだと難しい。(例:モーターの後に、減速機、その後にまた減速機があり、圧延機を回している場合だと、モーターから一個目の減速機までは監視できますが、その先は難しいです)

異常の特定数が多い理由

図3. ドライブトレイン全体で発生する機械的、電気的障害を検出可能
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

オンプレミスの予知保全の場合、しきい値も自分で決めないといけない、買ったらそれっきり等、運用が難しかったりすることも多く見られます。故障が発生しても、そのアラートと結果は開発したメーカーと情報共有できず知見がアップデートされないため、異常検出の最適化が図られないままとなります。

シュナイダーのサービスではクラウドで常時更新することで、リアルタイムデータと比較をします。シュナイダーが世界中で監視している機器のビッグデータと、AIを使った機械学習でモーター個体のトレンドをとることで:

  • 見れる異常が多い
  • 検知率は9割
  • しきい値設定はシュナイダーがクラウドで設定してくれるので運用が非常に楽
  • 世界中で実績があり知見も多く他社製のMCSAでは見れない異常も検知可能
  • 技術チームがクラウドにアクセスし技術者の解析とレポートが可能
  • ベンダーの縛りがない点も非常に優位。⇒機械学習でトレンドを取るので、ビッグデータに全く同じ型式のモーターが無くても、トレンドがとれます。

ハードウェア構成

図4. ハードウェア構成
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

1モーターにつき、1ハードウェアとアンテナ一体型のルーター、クランプ3つだけとシンプルな構成となっています。SIMはシュナイダーで用意します。IoT専用のもので、ネットワークプロバイダーはauかSoftbankのどちらかに自動ローミングで繋がります。

モーター個体の動きを機械学習

図5. モーター個体の動きを機械学習
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

  • 電流測定値は専用ハードウェアロガーによって収集。
  • 測定値は周波数スペクトルに「変換」。
  • アルゴリズムは各回転機器の「正常運転時の通常動作」をベースラインとする。
  • ベースラインは2〜6週間以内に作成(資産の運用動作によって異なる)。

設置場所と接続環境

図6. 設置場所と接続環境
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

接続環境は上図のとおりです。点線内が電気制御版となると、モーターと主電源の間の三相にクランプを挟み、電流を取ります。取ってきた電流値をロガーに集め、ここから直接クラウドに飛ばす形になります。直接クラウドに上げるので、工場内のネットワーク工事等する必要がないので、サイバーセキュリティの観点からも安心です。(ロガーにSIMが付帯します。)

設置から運用までの流れ

図7. 設置から運用までの流れ
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

設置から運用までは大きく3段回あります。

①設置は非常に簡単で、1台あたり30分~1時間程度で作業自体は終わります。その他の設定や機械学習の切り替え等はクラウドでシュナイダーが行います。

②次に、学習段階に入りますが、ここが非常に重要になります。 まずはシュナイダーで用意するチェックシートに、モーターの型式や定格電流等の情報を記入いただいたのちに、ビッグデータとの照らし合わせを行った上で、「実際に稼働している状態の電流値」を取ってきて機械学習をします。データとの照らし合わせを行った上で、機械のトレンドを機械学習させるので、機器が新品である必要はありません。不可変動のあるような機器、例えば撹拌機なども、機械学習でトレンドをとり、ベースライン(健康な波形)を作ります。

③ベースラインができてしまえば、後は運用するだけで、365日24時間、後ろでAIが分析をし何か異常の兆候を検出するとアラートを発報してくれます。

サービスの全体まとめ

図8. サービスの全体まとめ
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

上図は、サービスの概要全体をまとめたものとなります。

右下にモーターがあり、クランプで電流値を取ります。取った電流値をロガーに集めて、クラウドに「直接」送ります。クラウドで解析をし、何か異常の兆候を検知すると、アラートがタイムリーに発報されます。これはメールで届きます。

また、ダッシュボードも用意、そこで履歴等を確認することもできます。また、シュナイダーのデータ解析を専門に行うチーム(CSH)が、AIが発報したアラートに対して、生データを開け、技術者の目で見た内容をレポートとして後日お送りするサービスが含まれています。(サポート問い合わせより、技術者の追加解析を依頼。72時間以内にレポート提出。追加費用は不要。)CSHがクラウドの生データをもとに四半期ごとに、機器の状況に関する定期レポートもだしてくれます。

上図のすべての内容がライセンスとして1年 or 3年で提供されます。SIMの通信費用+クラウド使用料+AI解析費用+CSHのレポート+定期レポート+ダッシュボードが含まれています。「ハード+クラウド設定費用+しきい値設定+IoT設定費用+ダッシュボード作成等」は初期費用として、初年度のみ追加で費用がかかります。(設置はシュナイダーで行うため、交通費のみ別途請求)

ダッシュボード

図9. ダッシュボード
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

ダッシュボードでは電流値、周波数、回転数などを見ることができます。(CSVで取得することも可能です。)また、資産台帳のような形で、モーターの情報も確認することが可能です。今まででたアラートの履歴等もダウンロードできます。

関連リンク

EcoStruxure Asset Advisor for Rotating Equipment

EcoStruxure Asset Advisor for Rotating Equipment

EcoStruxure Asset Advisor for Rotating Equipmentリーフレットは、こちらからダウンロードしていただけます。ぜひ、ご参考ください。

PDFをダウンロードする(0.9MB)

お問い合わせ
お問い合わせ
TEL/FAXお問い合わせ
関連キーワード
シュナイダーエレクトリック

関連記事

Categories
  • 注目商品
  • 雷製品特集
  • シーメンス SIMATIC IPC
  • kitagawa-banner
  • 興和化成ダクト加工
  • AVEVA