セーフティコントローラ FS3A形とは?「安全に動かす」状態監視で安全性と生産性を両立
修理・調整・清掃作業のたびに設備を止めていませんか?
IDECのセーフティコントローラ FS3A形は、安全機器に加えて機械の状態(速度・位置・方向など)も監視します。安全扉が開いていても、一定の条件下なら運転を続けられます。作業者を守りながら、過剰な停止による稼働ロスを減らせる、新しい安全制御のかたちです。
保全作業に潜むリスクと「止める安全」の限界
回転軸や搬送ラインなど、危険源に人が近づく修理・調整・清掃作業では、挟まれや巻き込まれによる労働災害が多く起きています。
これまでの安全対策は、安全機器が作動したら駆動源の電源を遮断する「安全に止める」方式が中心でした。確実な方法ですが、電源を切ると復帰に手間がかかり、停止のたびに生産性が下がるという課題もあります。
いま現場で求められているのは、作業者を守りつつ、必要な動作は止めない安全対策です。
FS3A形が実現する「安全に動かす」とは
FS3A形は、安全機器の状態監視に加えて、機械そのものの状態も監視します。EN 61800-5-2(可変速電動ドライブシステムの機能安全に関する国際規格)に準拠した、IDEC独自の安全システムです。
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従来システムとFS3A形の違い
| 従来:安全に止める | FS3A形:安全に動かす | |
|---|---|---|
| 監視の対象 | 安全機器の状態 | 安全機器の状態 + 機械の状態(速度・位置・方向など) |
| 安全扉が開いたとき | 動力を遮断 | 一定の条件下で運転継続(低速動作など) |
| 条件を外れたとき・緊急時 | 停止 | 即座に安全停止 |
| 生産性 | 電源を切るため復帰に手間がかかる | 運転を続けられるため稼働ロスを抑えられる |
状態監視機能でできること
- 惰性回転を考慮した扉ロック
- 動力を切ってもすぐには止まらない刃物が、停止したことを確認してから安全扉を開けられます。
- メンテナンスモード
- メンテナンスモードに切り替えると、機械の状態を監視する状態に移ります。安全扉が開いていても一定の条件下で運転を続けられ、条件を外れたときや緊急時には即座に安全停止します。
これらの機能は、SLS(安全速度制限)、SOS(安全停止保持)、SDI(安全回転方向制限)、SLP(安全絶対位置制限)などのセーフティモーション機能を組み合わせて実現します。
使用シーン:工作機械・自動倉庫・搬送設備
工作機械|工具交換後の確認を、安全かつ短時間に
- 課題
- 安全扉を開けたまま主軸を回し、刃先を目で確認したい。ただし巻き込まれ事故のおそれがある。
- 効果
- 機械の状態を監視し、一定の条件下でだけ運転を許可。安全な環境で工具交換にかかる時間を短縮できます。
自動倉庫設備|荷詰まりの解消作業を安全に
- 課題
- 荷詰まりのとき、コンベヤを動かしながら解消したい。ただし挟まれ事故のおそれがある。
- 効果
- 不具合からの復旧にかかる時間を短縮し、稼働率を上げられます。
ローラー搬送設備|清掃・交換作業を、動かしながら安全に
- 課題
- 汚れや異物の除去、素材の交換のとき、ローラーを安全に動かしたい。
- 効果
- 高速動作による挟まれ・巻き込まれを防ぎながら、作業性を上げて停止時間を短縮できます。
FS3A形が選ばれる4つの理由
1. 状態監視・安全入出力・ネットワークを1台に集約したAll-in-One
機械の状態監視、安全入出力機器の接続、ネットワーク対応を1台にまとめました。安全入出力は最大64点まで拡張できます(拡張モジュールを最大2台使用した場合)。
2. 選びやすいシンプルなラインアップ
基本モジュールは用途別の4機種、拡張モジュールは共通の1機種だけです。ネットワークは共通のインターフェイスを搭載しており、ソフトの設定で切り替えられます。
3. 高い安全性能と国際認証
PL e・カテゴリ4(EN ISO 13849-1)とSIL3(EN 61508)まで達成できます。TUV Rheinland認証も取得しており、グローバルな設備にも安心して採用いただけます。
4. 安全機能をワンストップで提案
非常停止用押ボタンスイッチ、安全スイッチ、イネーブルスイッチ、レーザスキャナなど、必要な安全入出力機器もIDECでそろいます。メーカーを統一すれば問い合わせ先を一本化でき、PL計算に必要な技術データの提供も受けられるため、選定や評価の手間を減らせます。
専用ソフトウェア「FS3A Configurator」で設計をスピーディーに
ドラッグ&ドロップ操作で安全回路を設計・設定できるソフトウェアです。設計から立上げ、保守までをトータルでサポートします。
- 安全回路構築
- 認証済みの安全ファンクションブロックで、設計時間を大幅に短縮
- モーション監視設定
- エンコーダ情報を使い、SSM・SLS・SEL・SOS・SDIなどを設定・確認
- ネットワーク設定
- PLCや安全入出力機器との接続をGUIで簡単に設定
- レポート出力
- 出力したレポートを、安全性を示すエビデンスとして活用
- バックアップ/リストア
- microSDカードに対応し、機器交換時もすぐに復旧
- 診断・モニタ
- リアルタイム診断とログ機能で、異常にすばやく対応
- 診断・モニタ
- リアルタイム診断とログ機能で、異常にすばやく対応
ソフトウェアを使用するには、製品本体の購入とダウンロード申請が必要です。
ラインアップと主な仕様
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| 形番 | タイプ | ネットワーク | 軸監視 |
|---|---|---|---|
| FS3A-B100-1406 | 基本モジュール(エントリーモデル) | - | - |
| FS3A-N100-1406 | 通信付き基本モジュール(ミドルレンジ) | 〇 | - |
| FS3A-N112-1406 | 通信+1軸監視付きモジュール(ハイエンド) | 〇 | 1軸 |
| FS3A-N122-1406 | 通信+2軸監視付きモジュール(ハイエンド) | 〇 | 2軸 |
| FS3A-E310-1210 | 入出力拡張モジュール(安全入出力22点) | - | - |
共通仕様
- 安全入出力:20点を標準装備(安全入力14点、安全出力6点)、補助出力(非安全)2点
- 通信インターフェイス:EtherCAT(FSoE)、Modbus TCP(ネットワーク対応モデル)
- 対応エンコーダ:インクリメンタルTTL、Sin/Cos、SSIアブソリュート、レゾルバ、近接スイッチ、インクリメンタルHTL(軸監視モデル)
- 電源電圧:DC24V
- 使用周囲温度:0~+50℃
関連製品との使い分け
- HR5S形 安全リレーモジュール:リスクの低い機械向け。カテゴリ2に対応
- HR6S形 安全リレーモジュール:カテゴリ3・4に対応。高度な診断機能を搭載
- FS1B形 セーフティコントローラ:認証済みの24種のロジックを内蔵し、プログラムは不要
- FS3A形 セーフティコントローラ:機械の状態監視で「安全に動かす」を実現。中規模設備にも対応
よくあるご質問
Q. 「安全に動かす」とはどういう意味ですか?
A. 安全機器に加えて機械の状態(速度・位置・方向など)を監視し、一定の安全条件を満たしている間は運転を続ける安全制御です。条件を外れたときや緊急時には、即座に安全停止します。
Q. どの規格に適合していますか?
A. EN ISO 13849-1、EN 61508、EN 61800-5-2などに適合し、TUV Rheinland認証を取得しています。
Q. 安全入出力は何点まで拡張できますか?
A. 拡張モジュールを最大2台つなぐと、最大64点まで拡張できます。
Q. 既存設備への導入についても相談できますか?
A. はい。設備の構成や必要な安全機能をうかがったうえで、最適な機種と周辺機器をご提案します。
「止めない安全対策」の導入は、タカギコネクトにご相談ください
「保全作業による停止時間を減らしたい」「自社の設備にFS3A形を使えるか知りたい」「安全機器の選定をまとめて任せたい」
こうしたご相談に、FS3A形と周辺の安全機器を組み合わせたプランでお応えします。カタログのご請求やお見積りも、お気軽にお問い合わせください。
関連リンク
- セーフティコントローラ FS3A形 製品ページ(mktg.idec.com)
セーフティコントローラ FS3A形カタログ


















