製造現場のプレゼンスを高めていくIoTソリューション コンテックCONPROSYS®シリーズ


自社マザー工場でIoT化の有用性を実証
コンテックは、産業IoTシステムの構築に必要なデバイスからクラウドサービスまでの仕組みをワンストップで提供する「CONPROSYS®(コンプロシス)」シリーズを展開、2016年2月に自社のマザー工場の機能を担う小牧事業所へいち早く導入しました。「見える化」とQCD(Quality:品質、Cost:コスト、Delivery:納期)の向上をテーマとして自社製品の有用性を実証する目的でスタートしたこの取り組みは、今や工場全体に広がり、大きな成果を上げています。
多品種少量生産に強い工場へ
実益が伴った「IoT化」を推進
「CONPROSYS®」シリーズ発売開始当時、自社のマザー工場である「小牧事業所」ではIoT化の取り組みは進んでいませんでした。その当時、小牧事業所では「多品種少量生 産の推進」と「QCDの追及」をテーマに工場のイノベーションについて議論されており、まずはIoTの技術を活用して製造データを蓄積、見える化しようということで、自社製品である 「CONPROSYS®」の導入をスタートしました。
以前は、オフラインの実績集計データから分析、判断をしていましたが、今はオンラインでグラフや表形式でわかりやすく可視化され、異常個所の検出や問題点の把握などが一目瞭 然となり、的確な対策を早く打つことができるようになっています。生産性は着実に向上し、効率化によるコスト削減にもつながっています。
また、製造装置やセル生産の稼働状況、事業所内の温湿度など、さまざまなデータや情報をタブレットやスマートフォンを使ってリアルタイムに把握できるようになり、課題解決の手順や対応の速さが著しく向上しています。
図1:小牧事業所の稼働状況管理画面
収集・蓄積されたデータは知りたい情報別にわかりやすくリアルタイムに「見える化」
事業所内のさまざまな事象を一元管理し、生産性や効率化の向上、コストダウンにつなげています。
「見える化」は作業現場にもフィードバックされています。各所に大型モニターを設置して、生産目標に対する達成率に加え生産製品の合計金額も表示していますので、モチベーションアップにもつながっています。
CONPROSYS®を利用した静電気チェッカー
電子部品を扱うオペレーターの静電靴・リストラップの性能を判定している様子です。作業指示管理システムと連携させて、トレーサビリティを確保し、チェッカーをパスしないと作業指示書が表示されず作業ができないようにしています。
はんだごてのこて先温度管理
使用前にはんだごてのこて先温度のチェック。作業指示管理システムと連携させ、基準外のはんだごてを使用できないようにしています。
セル生産の稼働管理
ブースごとにマットスイッチを設置。稼働状況や生産数の推移をリアルタイムに管理。休憩や昼休み以外での離席理由をヒヤリングし、配膳方法や配膳位置など改善に役立てています。
温湿度計測による工場内の環境管理
作業エリアや一定の温湿度環境を必要とする保管庫などの環境を可視化して集中監視。オペレーターの健康管理にも役立てています。
基板実装ラインの生産数管理
光電センサーで生産枚数を計測。リアルタイムに送られてくる生産数と生産計画を照合し管理しています。
現場から生まれたパッケージ商品
改善活動の中で考案された仕組みを小牧事業所プロデュースのパッケージ商品として順次販売します。
第一弾の「静電気チェッカーシステム」は2018年5月出荷開始予定です(2018年3月現在)。
静電気チェッカーシステムの商品化
オペレーターの静電気検査が管理コストをかけずに導入できるオールインワンパッケージです。主な機能
- 静電靴とリストラップの性能をチェック、静電対策が不十分なオペレーターを検出します。
- 被検者ごとに結果(日時・測定値)をCSVファイル保存。エビデンスとして活用できます。
製品情報PDFはこちら
今後、トルクドライバーの管理や温湿度データロガーといったテーマでのパッケージ商品を順次販売していく計画です。
工場見学でIoTの効果を実感ください
小牧事業所では「CONPROSYS®」の導入効果を実際に見ていただける工場見学コースを設置し、外部の見学者を積極的に招いています。
「IoTをどこから始めたらよいのか」「どうやってデータを活用していくのか」 工場見学によって、多くのお客様が解決すべき課題のヒントを見つけられ、持ち帰られています。ぜひ工場見学コースをご活用ください。