高効率、ファンレス長寿命、広い可変範囲でCVCC制御、シリアル通信による電圧・電流の監視、制御が可能な「GXE600」:TDKラムダ


ここ数年IoTという言葉をよく耳にします。Internet of Thingsの略で、一般的に“モノのインターネット”と呼ばれています。昨今、テクノロジーは目まぐるしく進化し、あらゆる“モノ”が“インターネット”につながり、情報のやり取りを行い発信するようになりつつあります。
私たちの暮らしを支える施設(商業施設、公共施設、医療機関、工場など)では、施設を支えるための設備が整い、その中でさらにさまざまな装置が稼働しています。これらの設備や装置は常に最適な状態を保つことが望まれており、そのためには各装置の使用中での故障を防止し、機器の劣化を迎える前にメンテナンスすることが重要となっています。
その中で電源の行える役割としては、各装置に最適な環境を整え、常に状態を監視し、装置の中では寿命部品の一部である電源自身の寿命(メンテナンス時期)を知らせることなどの予防保全機能が挙げられます。
さらには、事後解析として設備や装置にトラブルが生じたときに原因を解析する機能があれば、早期の復旧や再発防止に役立つと考えています。
そこにTDKラムダは着目し、IoTを活用しアプローチする素材に「予防保全」「事後解析」を挙げ、それらの機能を搭載した通信機能搭載ユニット型AC-DC電源「GXE600」をリリースしました。
伝送規格はノイズに強く、広範囲に情報を受け渡しできるRS-485を、プロトコルはModbus RTUを採用しています。それにより、シリアル通信(RS-485)が可能となり、1:Nの複数の機器と通信できます。
特長
- ファンレスタイプ、自然空冷方式で600W出力を実現
- 高効率:最大効率95%(入力電圧=230VAC時)
最大で95%の変換効率を実現。高効率化により、当社強制空冷モデルと同等の体積でありながら自然空冷を実現しました。
- 長寿命:期待製品寿命7年
(周囲温度50℃、出力電力600W、24時間連続通電時) - 広い可変範囲でCVCC制御が可能
(CV制御範囲:20~120%、CC制御範囲:20~100%)
GXE600は定電圧出力だけでなく定電流出力も可能な電源です。可変範囲が広くCVCC電源としてご使用いただけます。通信機能およびアナログによる指令値変更が可能です。 - シリアル通信による電圧・電流の監視、制御が可能
※通信規格:RS-485、通信プロトコル:Modbus RTU - 低背:高さ41mm(1Uサイズ)
- 情報機器規格(IEC60950-1)、医用規格(IEC60601-1Ed.3.1※2MOPP)に加え、AV・情報・通信機器規格(IEC62368-1)を取得
用途
- 計測機器
- FA
- 鉄道
- 半導体製造装置
- 医療
- バッテリーアプリケーションなど
容易な監視・制御を「GUI」で実現
パソコンから簡単に電圧、電流の監視・制御をしていただけるよう、「GUI」をご用意いたしました。GUIはGXE600をご購入いただいたお客様に無償でご提供させていただきます。 GUIとは“Graphical User Interface”(グラフィカル ユーザーインターフェース)の略で、ユーザーとコンピューター間での情報のやり取りを簡単に行うため、画面上に図やアイコンを表示し、マウスやタッチパッドなどで操作するソフトウェアです。
2モードのGUIを用意し、各種レジスタの動作確認作業に向いた『Manual画面モード』と簡単・手軽に操作いただけるようにグラフィックスを取り入れた『Graphical画面モード』を用意しています。
通信機能としては状態監視、各種設定値自由調整、停止要因解析、システム連携に分類されます。
状態監視は出力電圧・電流、装置内温度、累積稼働時間、電解コンデンサー寿命などをリアルタイムに監視する機能で、装置の状態変化や電源のメンテナンス時期を把握することに役立ちます。
また各種設定値自由調整機能は装置にとって最適な出力電圧、起動時間、保護動作の閾値やモードの変更が可能で起動時間の調整で突入電流を抑えたり、使用する負荷によって理想的な保護動作を設定することができます。
今後もさまざまな通信機能を搭載した電源をリリースし、安心、安全を提供していきたいと考えております。通信機能について興味のある方のために、実際に通信機能を体験してもらうため、GUIを用意しています。
ソフトウェア(GUI)ダウンロード
TDKプロダクトセンター「技術支援ツール」よりソフトウェアをダウンロードできます。
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