FA機器には、機能が分割されたユニットを最終工程で結合させて一つの機器を構成するものが多く見られます。これまで、各ユニットへの電源の供給に関しては基板を有して分岐する方法が多く行われていました。

そこで同社は、省スペース化が加速する基板に負担をかけずに分岐の機能を持つ分岐用コネクタ、Dyna-Tap（以下、ダイナタップ）を開発しました。ダイナタップは、FA用電源コネクタとして開発されたダイナミック シリーズの電源分岐用コネクタですので、電源バスラインからの分岐に最適な製品です。

ダイナタップ には、D-3100（6P×3ROW、6P×4ROW）とD-3200（4P×6ROW）そしてより高電流に対応したD-5200（4P×6ROW）の大きく三つのシリーズが用意されています。

D-3100ダイナタップの特長

業界で広く使用されている電源3系統の分岐に対応するため、6Pの仕様となっています。

基板の外（筐体部）への固定が必然的に多くなるため、コネクタ 裏面の端子部に樹脂で蓋をすることで塵が機器内部へ侵入することを防いでいます。これにより環境の悪い場所での使用も可能になり、安全で幅広い使用が可能となります。

製品は、中継タイプとパネルタイプがあり、嵌合相手型番は（1-178288-6）となります。

製品性能

• 定格電圧： 250V AC/DC
• 定格電流： 8A（18P、AWG＃14使用時）
• 極　　数： 6P×3＝18P（6Pの分岐）
• 挿抜回数：500回
• 製品規格：108-5754

用途

• エレベーター タワー内の電源分岐に
• 電源保護リレー等の電源分岐に
• 半導体製造装置ユニット間の電源分岐に
• 製造ライン機器への電源供給に

D-3100ダイナタップ型番一覧

D-3200ダイナタップの特長

D-3200は、4Pを6列並べたコモンシリーズです。分岐部の保守やコスト課題をコネクタ化で解決します。嵌合相手型番は（1-178128-4）となります。

ダイナミックシリーズのコネクタやコンタクトを流用可能

接続信頼性に優れ、高い評価を得てきたダイナミック シリーズ（D-3200S 4P REC）を活用して構成された電源タップです。端子台と比べ、設置や維持コストを大幅に低減。また、コンタクトの流用もでき、治工具類の準備や在庫管理などの導入コストも抑えられます。

電源タップの取り付け位置も自由に設定可能

中継パネル コネクタとの併用を考慮し、パネルカット タイプをラインアップ。パネルへの固定位置をコネクタ底面に取付けたボトムマウントタイプもラインアップ。

部材や実装工程の低減によるコスト メリットも

各回路が電気的にコモニングされており、基板やコネクタの実装を不要にしました。これにより、部品点数や実装工数の削減などが期待でき、トータル コスト メリットを実現します。

その他の特長

• スズめっきタイプに加え、金めっきタイプ（0.38μm）もラインアップ
• コモニング パターンを裏面側に刻印

D-3200ダイナタップ型番一覧

D-5200ダイナタップの特長

装置の主電源ラインへの高信頼性、作業性向上の要求に応える高電流タイプのシリーズです。嵌合相手型番は（1-179958-4）となります。

D-5200ダイナタップ製品性能

• 定格電圧： 630V AC/DC
• 定格電流： 30A（最大）
• 耐電圧： 3000VAC
• ピッチ： 10.16mm

D-5200ダイナタップ型番一覧

関連リンク

• Dynamic Dyna-Tap Series型番別紹介ページ（TE.com）