TE Connectivity「Stacked SFP 112G コネクタ&ケージ」
この記事はTE Connectivityの情報です。
112Gbps時代の高速伝送を止めないStacked SFP 112G コネクタ&ケージ
生成AIやクラウドの普及により、データセンターや通信インフラが扱う情報量は増え続けています。 その膨大なデータを、いかに速く、安定して、途切れさせずに伝送するか――。 この課題に応えるのが、TE Connectivity(TE)の新しいStacked SFP 112G コネクタ&ケージです。 1チャンネルあたり最大112Gbpsの伝送に対応し、優れた信号品質と放熱性能を両立します。
なぜ今「112Gbps対応」が求められるのか
AI/MLの学習処理やクラウドワークロードの拡大にともない、システムに求められる伝送速度は年々高まっています。 従来の伝送規格では、増大するトラフィックへの対応や将来の拡張に限界が見え始めています。 こうした環境で重要になるのが、次世代の速度要求に耐えつつ、既存資産を活かせる柔軟なインフラです。 TEのStacked SFP 112Gは、まさにこのニーズに応えるために設計されています。
そもそもPAM4とは?――112Gbpsを実現する変調方式
本製品が対応するPAM4(Pulse Amplitude Modulation 4-level:4値パルス振幅変調)は、 高速データ伝送のカギを握る変調方式です。ここでは、その仕組みを従来方式と比べながら整理します。
NRZとの違い:1シンボルで「2ビット」を送る
従来のNRZ(Non-Return-to-Zero)は、High/Lowの2つの電圧レベルで「0」「1」を表現し、 1シンボルあたり1ビットを伝送します。これに対してPAM4は、4つの電圧レベルを用いて 「00・01・10・11」の2ビットを1シンボルで表現します。 つまり、同じボーレート(Baud Rate)でもNRZの2倍のデータを送れるため、 伝送線路を増やさずに帯域を効率的に拡張できるのが最大の特長です。
なぜPAM4が主流になったのか
電気信号は高速になるほど、PCBトレースやコネクタでの損失(インサーションロス)やノイズの影響を受けやすくなります。 NRZのまま速度を2倍にするにはボーレートを倍にする必要があり、25~50Gbps付近で信号品質の維持が難しくなります。 PAM4はボーレートを上げずに伝送容量を倍増できるため、既存設計からの技術的飛躍を抑えつつ高速化を実現できます。 現在では100G/400G/800G Ethernetなど、50Gbps/レーンを超える領域で事実上の標準となっています。
トレードオフと、それを支える技術
一方で、電圧レベルが4段階になることで各レベル間の振幅差は約1/3となり、NRZに比べてノイズ耐性(SNRマージン)が低下します。 そのため、PAM4ではDSP(デジタル信号処理)による高度なイコライジングや、 FEC(前方誤り訂正)、高性能なSerDesとの組み合わせが不可欠です。 こうした繊細な信号品質を物理層で下支えするのが、コネクタやケージといった高速インターコネクト部品の品質です。 「最も弱い部分」になりがちな接続部の性能こそが、112Gbps PAM4を安定稼働させる決め手となります。
製品の3つの特長
1. 最大112Gbps PAM4の高速伝送に対応
1チャンネルあたり最大112Gbps PAM4の集約データレートをサポートし、 データセンター、AI/ML、クラウドワークロードといった高負荷用途に対応します。
2. 優れた信号品質と放熱性能
独自のthermal bridge technology(サーマルブリッジ技術)とlight pipes(ライトパイプ)を採用し、 112Gbps環境でも安定した信号品質と効率的な放熱を実現します。 ヒートシンクや構成オプションを備えたモジュラーケージ設計により、性能を最適化できます。
3. アップグレードをダウンタイムなしで実現
Hot-swappable(活線挿抜)に対応し、システムを停止させることなく迅速なアップグレードが可能です。 SFP、SFP+、zSFP+モジュールやケーブル、アクティブ光ケーブル(AOC)とも完全な相互運用性を確保しており、 次世代の要求に合わせてスムーズにスケールできます。
主な対応業界
- ハイパースケールデータセンター
- 人工知能(AI)/機械学習(ML)
- エッジコンピューティング
- 通信(Telecom)
- ネットワーキング
想定されるアプリケーション
- 無線インフラ(Wireless Infrastructure)
- スイッチ
- サーバー
- 無線ルーター
- ストレージ機器
- 基地局(Base Stations)
- その他、高速な入出力データ伝送を必要とする用途
将来を見据えたインフラ投資を、確かな一歩に
Stacked SFP 112G コネクタ&ケージは、単なる高速化にとどまらず、 既存システムとの互換性を保ちながら将来の拡張性まで見据えた製品です。 「どの製品が自社の設計要件に最適か」「既存設備をどう活かせるか」といった疑問は、 製品選定の初期段階ほど生じやすいものです。
当社では、TE Connectivity製品に精通した担当者が、用途や設計条件に合わせた最適なご提案を行います。 112Gbps対応やPAM4対応をご検討の設計者・購買ご担当者さまは、ぜひお気軽にご相談ください。
関連リンク
- Stacked SFP 112G コネクタ&ケージ紹介ページ(te.com)
Stacked SFP 112G コネクタ&ケージリーフレット
















