プログラマブルコントローラー・プログラマブル表示器を用いた遠隔監視システムのご紹介


近年、機械装置で使用されるプログラマブルコントローラーやプログラマブル表示器に対して、本来の制御や、機械の状態や結果を人間に知らせるHMIとしての役割だけではなく、機械装置をネットワークへ接続しIoT化するための役割も担わせたいというニーズが増えています。今回はIDEC株式会社(以下IDEC社)が販売するプログラマブルコントローラーやプログラマブル表示器が持つ装置のIoT化に貢献するための機能をご紹介し、それらの機能を用いた遠隔監視システムの例をご紹介いたします。
機械装置のIoT化に貢献するための機能
IDEC社のプログラマブルコントローラーと、プログラマブル表示器は機械装置のIoT化に貢献するさまざまな機能を持っています。それらの機能についてご紹介いたします。
Webサーバー機能
タブレットやスマホに特別なアプリをインストールする必要なく、ブラウザーのアドレスバーにIPアドレスを入力するだけでブラウザー画面からプログラマブル表示器の画面を確認・操作することができます。
他社プログラマブル表示器では、この機能を使用するために、追加ソフトウェアの購入が必要な場合がありますが、IDEC社のプログラマブル表示器では追加ソフトウェアを購入する必要なく、標準のソフトウェアでこの機能を提供しています。
プログラマブルコントローラーについても同様に、追加のソフトウェアを購入せずに、ブラウザー画面から内部デバイスの内容を確認・編集することができます。
Webページエディター機能
Webサーバー機能を使ってブラウザーに表示される内容は、プログラマブル表示器で表示されている画面と同じものや、あらかじめ設定された内容のものでしたが、Webページエディター機能を用いれば自由にカスタマイズした画面を表示する事が可能です。
従来、Webブラウザーに表示するページの作成にはHTMLエディターやJAVAスクリプトなどの専門性の高いプログラミング知識が必要でしたが、このような専門知識を有していない場合はWebデザイナーや開発会社に開発委託すると高額になるなど、解りやすいWebページの作成は比較的難易度の高いものでした。
IDEC社のWebページエディター機能ではドラッグ&ドロップの直感的な操作性だけで思い通りのWebページにカスタマイズができ、よく使われる部品はSymbol Factory(約7,000種類)からインポートしてこだわりのページ作成が可能です。
また、短時間に編集されたビデオ動画も組み込むことができ、メンテナンス手順の表示や操作マニュアルの表示が保全対応に役立ちます。
e-mail機能
e-mail送信機能を備えており、定型文や、内部データレジスタの内容をe-mailで送信することが可能です。
日報などの定時配信や目標値達成時、異常発生時などにe-mailを送信するイベント配信のシステム構築も簡単に実現可能です。
FTP機能(プログラマブル表示器のみ)
プログラマブル表示器は、FTPに対応しており、これを用いてクラウドやサーバーとデータを連携させることが可能になっています。
これまで、FTPに対応していない表示器内のデータをクラウドやサーバーから取得する際は、クラウドやサーバーが各表示器メーカー独自のファイル転送プロトコルに対応する必要があり、手間がかかるため、このようなアプリケーションが実現される例があまりありませんでした。
しかし、FTPという汎用的なプロトコルに表示器が対応することで、クラウド側が最小限の開発工数で、表示器内のデータを取得できるようになったため、今後このようなアプリケーションが増加すると考えられます。
クラウドと表示器でやりとりするデータは履歴データなどの表示器が生成したデータだけではなく、表示器のプロジェクトデータや、データレジスタの設定データなど、表示器の動作を変更するためのファイルも共有可能であり、クラウドで解析した情報を元に設置された表示器の動作を更新するアプリケーションの実現も考えられます。
遠隔監視システムの例
IDEC社のプログラマブルコントローラーと、プログラマブル表示器を用いた遠隔監視システムの例をご紹介いたします。
例1
例2
例3
例4
おわりに
今回はIDEC社が販売するプログラマブルコントローラーとプログラマブル表示器が持つ装置のIoT化に貢献するための機能、また、それらの機能を用いた遠隔監視システムの例をご紹介致しました。
今後、ますます機械装置のIoT化のニーズは高まると考えられますが、それらのニーズを満たすための選択肢として、ぜひIDEC社のプログラマブルコントローラーとプログラマブル表示器のご使用をご検討ください。